腸閉塞体験談!緊急開腹手術決定したけど手術しないで済んだ理由

人生初の腸閉塞体験談、前回に引き続き3記事目となります。

CT検査後に先生から手術の緊急性を言われて腹腔鏡手術と開腹手術の説明を受けました。
病名は【内ヘルニア】という事で、詰まっている腸の部分が腸が収まっている場所の何らかの理由で出来たくぼみに入り込んでいるため、回復手術になりそうだ、というお話でした。

という事で、今回は手術についてのお話ですが、なんと手術しない驚きの道がありました・・・まさかの神回避!そんなあれこれのお話です。

なりかけの初期症状と様子見した結果の激痛
→腸閉塞体験談1

病院での症状やCT検査そして原因の食べ物が判明
→腸閉塞体験談2

腸閉塞の緊急手術決定!腸閉塞の怖さを知った日

後になっていろいろと調べたところ、腸閉塞には大きく分類して、

●単純性腸閉塞

●複雑性腸閉塞

の2つあることが分かりました。

【内ヘルニア】という病名がついた今回の夫の腸閉塞は、複雑性腸閉塞になります。

複雑性腸閉塞は腸がねじれるなどして血流がなくなる腸閉塞で命の危険も伴う可能性のある腸閉塞とのことです。

どうりで、私が経験した腸閉塞とは先生の説明も全然違う訳です。

私の場合は手術の話などなかったのですが、
今回の夫のケースでは

●手術をした方が良い事

●手術の方法は腹腔鏡手術と開腹手術とあるが、リスクを考えると開腹手術になりそうなこと

●閉塞が起こっている部分がそのままの状態で処置が遅れると癒着してしまう可能性がある事

●癒着が起こると早い段階で癒着部分が腐ってしまう事

●腸が腐ってしまうとその部分は摘出しなければいけない事

●癒着してしまうと早いと数分、数十分のうちに腐り始めてしまう事

●処置が遅れた場合に最悪、人工肛門になるケースもある事

など、先生からは手術の緊急性が話されました。

回復手術は嫌だ!最悪手術になっても、お腹を切るのではなく腹腔鏡手術で!と
願っていましたが、もう開腹手術を覚悟するしかありませんでした。

私が腸閉塞になった時は、単純性の腸閉塞だったからでしょう、癒着や摘出の話はなかったので、この時に初めて腸閉塞は怖い病気だったんだ…ということを知りました。

まさか、オクラが原因でお腹を切ることになるなんて、ですよ。

緊急手術決定後の流れや本人の症状について

緊急手術を言われた時点でも、夫の症状は酷く、痛み止めの点滴がされているにもかかわらず
全く効果がなく痛みがさらに悪化していっている様子でした。

そんな中で手術の準備を進めます。

夜間救急の看護師さんが二人いましたが、私も夫の手術着の着替えや着圧ソックスを履かせたりと介助を手伝いましたが、

胃の内容物が残っていると危険なので鼻からチューブを入れておきます、ということでその措置が始まると同時に私は診察室の外で待つことになりました。

※鼻から胃までチューブを通したのは、腸の働きが止まっているため胃に残った内容物を体外へ誘導して排出させるためで、経鼻胃管というものです。

そして緊急手術とはいえ麻酔科の先生や手術スタッフの方が揃うのを待って手術予定との事でした。

その時点で5時半過ぎたくらいだったと思います。

手術1時間前に自力で腸閉塞が治った!手術しないで済んだー!!

診察室の外で待つ間、入院に関しての説明を聞いたり書類に記入したりした後、診察室に呼ばれました。手術の同意書にサインするためです。

書類にサイン後、あとは手術の時間まで待つしかありません。

しかし待つにしても、夫の様子を見ると全く痛み止めが効いていないどころか、さらにさらに痛みは悪化するばかり。

今すぐ麻酔してくれ!そんな状況でした。。痛みで今にも気を失ってしまうのではないかと思うほどでした。

私にできることは、背中をさする事だけです。横向きでぐったりしている夫の背中をひたすらさすり続けました。

すると、20分くらい経った頃でしょうか。急に夫が「オエッ」とえずき始めました。吐くものもほとんどなく、少し残っていたものがドレーンに繋がった袋に流れて行ったものの、口からは胃液のようなものが出るだけでした。

胃の中に内容物がほとんどない状態での嘔吐反射って結構苦しいんですよね。

苦しそうに4、5回えずき、嘔吐反射が収まったころのこと。ウソのようなホントの奇跡が起こりました!

「ん?あれ?苦しくない。」

「え?痛くない!」

「痛みが治まったよ!」

と、痛すぎて苦しすぎて気を失いそうにぐったりとしていた夫がケロッとしているではありませんか!

私と夫のやり取りを聞いて、近くにいた看護師さんが二人駆け寄ってきました。

「どうしました?」と聞く看護師さんに「痛みが無くなりました!治りました!」と本人が言うと「えー?」と半ば信じられないと言う感じでしたが、本人の表情が少し前とは全く違う様子から「これで手術とか嫌だよねー、先生呼んでくるね。」という事で、先生もビックリ。

本当に腸閉塞が治っているのか再度のCT検査をすることになりました。

そして、検査後先生にCT写真を見せてもらうと、なんと何の異常もないきれいな腸が映っていたのでした。

これが手術まで1時間切ったころの神回避!手術をしないで済みました。お腹を切らずに済みました!

まさか、手術をしなくて済む自力で直す、なんて道があるとは!(結果論ではありますが…)

腸閉塞が自力で治った、手術しないで済んだ理由

最悪な状態から最高な状態になって、本人もまるで別人でした。

ベッドにぐったり今にも失神しそうな最悪な状態から、再度のCT検査に向かう足取りも軽く最高な状態になって、こんな事ってあるんですね。

今回、内ヘルニアという複雑性腸閉塞にもかかわらず手術をしないで済んだ理由は、腸の異常が解消されたからですが、その異常が解消された要因として4つ、

まずは本人の強運!これが一番です。

そしてほかに

●経鼻胃管

●嘔吐反射

●ハンドパワー(笑)

です。

どういうことか、というと、経鼻胃管とハンドパワー(背中をさすっていた)事で嘔吐反射を促しえずきで腸にも圧力がかり腸が持ち上がって正常の場所に戻ることが出来たので、詰まっていた部分が動いて血流が戻り痛みも無くなった!という事です。

さいごに

内ヘルニアという複雑性腸閉塞にもかかわらず、最終的に奇跡が起こって手術をしないで済みました。一応、4日間の管理入院をして退院し何事もなく日常を取り戻しております。死ぬほどの痛みと、4日間の入院と入院費と言う出費はありましたが、結果的に感謝しかない出来事でした。

最後までお読みいただきありがとうございます。



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