お正月のお雑煮、実家で食べてたものを再現して作ってる。と、実家の味を引き継いで家庭の味としているご家庭が多いと思います。地域によって味は様々、具材も様々ですよね。
お雑煮に使われる具材にも様々な意味がありますし、具材の切り方などにも昔から伝えられている縁起にちなんだ意味が込められています。
そんなお雑煮、今回は具材の意味や野菜の切り方、三つ葉の結び方もご紹介します。
お雑煮の具材に込められた意味とは?
新年を迎える準備として、年の瀬は各家庭で餅をつき、まずは歳神様に鏡餅としてお供えしお供えのお下がりとしてお餅をお雑煮にして頂く。
昔からのお雑煮文化ですが、お雑煮は旧年の無事や農作物の収穫に感謝しつつ新年の豊作や家内安全を祈りいただく、お正月ならではのお料理です。
ですので、お雑煮の具材にはいろいろな意味を含んでいるものや、その土地ならでわの産物を入れることが多いです。
▶丸餅
丸餅は「円満」の縁起物です。
特に関西では丸餅が主流で、具材の大根、人参、里芋などの具材を輪切りにするご家庭も多いです。
▶ひき菜
ひき菜は東北地方のお雑煮の定番具材です。大根、人参、ごぼう、高野豆腐の千切りをさっと湯がいたあと一晩凍らせます。
お正月に切るのは縁起が悪いとされることから、また「幸せを引き込めるように」引き菜でお雑煮を作ります。
▶小松菜&鶏肉
「菜」&「鶏」で「名取り」の意味が込められ、敵のトップの首を取り名乗りを上げられるようにと、関東での代表的なお雑煮の具材となりました。
▶もち菜
もち菜は愛知の尾張地域の一部の農家で栽培されているという小松菜に似た野菜で、小松菜よりも葉色のうすく柔らかい菜っ葉です。
この地域の江戸時代のお雑煮の具はもち菜だけ。そして餅と菜を一緒に持ち上げて食べることが「菜を持ち上げる」「名を持ちあげる」とされていました。
▶里芋
子芋をたくさん付ける子孫繁栄の代名詞のさといも。
その里芋をお雑煮定番具材として入れる地域は多くあります。
▶鮭・いくら
川を上る強い魚で沢山産卵するので、縁起が良い魚としてお雑煮の具材にする地域があります。
また、紅いいくらの色が縁起良い色なのでいくらをトッピングで少し乗せる家庭もあります。
大根やにんじん、ネギなどの一般的な野菜の他にはその土地柄を感じさせる産物が入ります。東北の山菜やキノコ類、新潟の鮭やイクラ、千葉の青海苔、島根の岩海苔やハマグリ、広島の牡蠣などです。武家文化の強い関東では小松菜や鶏肉を入れ「菜鶏」→「名取り」とし、敵の大将の首を取って名乗りをあげるようにとの心意気が感じられ、一方、京都では「人の頭になって過ごせるように」との願いを込め、頭芋(かしらいも)を入れます。
お雑煮の野菜の切り方
短冊切り、いちょう切り、輪切り、半月切りに千切り・・・
実は、お雑煮に入れる野菜の切り方は決まっていません。自己流でもちろんOK!
地方や家庭によっても様々なお雑煮、お野菜は全て輪切りにする!お雑煮のお野菜はひき菜!と、代々受け継がれている切り方があることもあります。
そういった場合、先ほども書きましたが
輪切りは「円満に暮らせるように」や、
ひき菜は「しあわせを引き込めるように」など
ゲン担ぎの意味があります。
また、縁起のよい飾り切りをするご家庭も多いです。
飾り切りは見た目もきれいで華やかさがお正月にピッタリなのでご紹介しておきます。
▶ 人参
・梅の飾り切り・ねじり梅
梅の型を使い切り抜いた後、立体的に切り取ります。
http://cookpad.com/recipe/3040455
▶ 大根
・梅の飾り切り・ねじり梅
梅の型を使い切り抜いた後、立体的に切り取ります。
・扇の飾り切り
末広がりで縁起が良くお正月の飾り切りにピッタリ!
http://cookpad.com/recipe/1662280
▶ お雑煮のしいたけの切り方
・松かさ
軸を落とし、かさの表面に細かい切り目を全面に入れる
▶ かまぼこ
・松の飾り切り
家族が感動すること間違いなし!
http://cookpad.com/recipe/1662668
お雑煮の三つ葉の結び方
「結ぶ」ことが「縁結び」の意味に通じとても縁起の良いもので、三つ葉のほかにも昆布やかまぼこ、ごぼうなどでも作られます。
▶結び三つ葉(三つ葉の結び方)
三つ葉の根を切り落としさっと洗います。茎の部分だけ熱湯にさっとくぐらせます。
その後冷水にくぐらせ2本をそろえてまとめ、茎の中央部分で一度結びします。1本を茎を半分に折り結んでも良いです。
さいごに
具材や野菜の切り方をいつものお正月とは変えていろいろと楽しんでください♪
我が家はわたしが東北出身なので、大根人参の引き菜のお雑煮です。おしょうゆベースのスープを作る際に鶏もも肉も入れてそこへ引き菜をいれ、椀に盛り付けてから結び三つ葉といくらをトッピングします。
東京出身のご近所さんでお雑煮をごちそうになった際は、ゆで有頭エビ、鳴門、小松菜の具材で、おしょうゆベースでした。